自宅での薬物療法
自宅での薬物療法
2020.04.09

私の祖父が約2年半すい臓がんを患い、80歳で亡くなりました。

祖父が78歳の年に、ある日排尿に違和感を感じたらしく、祖母とともに近くにある総合病院の内科に行った際に、がんである可能性を指摘され、国立病院への推薦状を頂き、国立病院にてすい臓がんである事を診断されました。

祖母に聞いた際には、今考えると顔色が急に黒くなってきたような違和感は感じていたらしいですが、露骨な予兆はなかったそうです。

年齢も加味すると、手術を強行した際の死亡率がかなり高いとの事で、そのまま自宅での薬物療法をとることになり、その際に家族に医師から伝えられた余命は1年でした。

TS-1という抗がん剤とその他数種類の薬を飲みながら、月に2度国立病院への通院を繰り返していました。

そこからは「終活(しゅうかつ)をやるぞ」と笑いながら手紙を書いたり、物を処分したりと本人も楽しみながら、胸部の痛みを時たま訴えるだけで普段とあまり変わらぬ生活を送っていました。

祖父が80歳になる年に、祖父の容体は急変しました。ある日、深夜2時過ぎに腹部の激痛を訴え、そのまま救急車で通いつけの国立病院へ行ったところ、がんによる免疫不全で大腸炎が起きているとのこと。

そのまま容体は悪くなり、それから約1週間で祖父は亡くなりました。

最初に余命宣告をされた際に、祖母は手術を行う事と余生を病院で過ごさせてあげる事も視野に入れていたようですが、亡くなる2週間前に祖父は

「最高の人生だった。ずっと隣にいてくれてありがとう」

と言ったらしく、自宅での薬物療法は間違っていなかったんだと思うと、祖母は涙ながらに語ってくれました。