がん治療革命 プレシジョン・メディシンとは
がん治療革命 プレシジョン・メディシンとは
2020.04.17

プレシジョン・メディシンとはがん細胞を遺伝子レベルで調べてそれぞれにあった薬を投与していく、個人にあったオーダーメイド治療である。

従来の抗がん剤治療では臓器ごとに抗がん剤治療薬を出してきた。どの薬が効果があるかわからないことが多く、抗がん剤治療は正常な細胞も攻撃してしまうため患者の負担も大きい。

一方、プレシジョン・メディシンによる治療ではガン細胞のどの遺伝子変異かを調べ、その異常たんぱく質の働きを止める分子標的薬を使い、異常たんぱく質の動きを抑える。

遺伝子ごとに個別化して治療を行っていくことで、従来の抗がん剤治療では3割の方に効いていたのに対し、プレシジョン・メディシンによって効果が見込める患者に分子標的薬を投与すると7割近い患者に効果がでたものもある。

しかし、遺伝子解析をしてもどの遺伝子変異が影響しているのかわからない場合もある。肺がんの場合でも2割近い方が特定できない。

このプレシジョン・メディシンの最大のメリットは治療の有効性が事前にわかることだ。そして副作用も出にくい。またどの遺伝子変異が影響しているか分からなくても、日進月歩で新薬や解析が進んでいるので従来の治療を続けながらプレシジョン・メディシンにも注意を注ぐべきである。

ただ、これまでの手術による治療は現状最も有効な治療であることにかわりはなく、また抗がん剤治療も重要である。

このプレシジョン・メディシンの参加したい場合はスクラムジャパンに参加する病院でお願いすると良い。
遺伝子解析の費用はおよそ40万円から100万円。(自主診療)

事例紹介

男性40代 大腸がん

20代でがんにかかり、これまでに5回の手術と抗がん剤治療を受けてきた。今年、リンパ節への移転が見つかり医者からは手術できないと告げられる。
プレシジョン・メディシンと最新治療薬を組み合わせる治療を行って2ヶ月。
4割以上がんが縮小していた。

男性60代 肺がん

肺がんを患い、がんが骨に転移。医者から手術では対処できない所まできていた。遺伝子検査を受けて3週間。薬がある遺伝子変異が見つからなかった。
従来型の抗がん剤治療を受ける。

女性60代 脳腫瘍の一種

悪性ながんで患者数も少なく、手術による摘出も試みられるが、後遺症を引き起こすこともあり、全摘出が困難なことが多い。効果的な治療法がないとされている。彼女の遺伝子を解析したところ、BRAFという遺伝子に異常が見つかる。皮膚ガンの一種に使われるBRAF用の分子標的薬を使ったら腫瘍が小さくなり、2年経過しても縮小したままである。

女性40代後半 肺がん

retという遺伝子変異に対して適用される甲状腺癌で用いられる分子標的薬を使ったら、およそ1ヶ月でがんが縮小。余命2年と言われたが5年経過した。

有用な組織団体
スクラムジャパン(http://www.scrum-japan.ncc.go.jp/outline/index.html)
希少肺がんや大腸がんの遺伝子解析をし、がん治療に役立てる組織。