がんとアートセラピーの効果について
がんとアートセラピーの効果について
2020.10.13

がん治療を受けている際にアートセラピーを勧められた事がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

がん治療とアートセラピーにはどんな関係性があるのでしょうか。

今回はアートセラピーとはどのようなものなのか、また効果についてお伝えしていきます。

アートセラピーとは?

そもそもアートとは、言葉で表現できないような心の世界や抽象的な概念を目に見える形にし、具体的な形を与えて現実世界に現すものを指します。

アートセラピーは、アートの持つ目に見えない思いや感情に形を与える力を利用します。

表現方法は自由で、絵の具やクレヨン、色鉛筆、粘土、羊毛、時には自然素材等を使います。

思いのままに自分自身を表現することで、心が解放されたり、モヤモヤしていたものが整理されたり、自分でも気付かなかった自分の思いに気づくことができます。

また、アートセラピストに表現したものを診てもらうことで、心理状態を把握し、心の病や悩み、自己成長の手法としても効果があるのがアートセラピーです。

アートセラピーの効果

アートセラピーに期待できる主な効果は以下の通りになります。
 

感情を解放できる

描画や造形で思いのまま表現することで、心の中に溜まっていた感情が外へと発散されていきます。

描画や造形中は自分と向き合うため、自分でも気付かなかった気持ちも一緒に解放され、開放された時に気持ちがすっと楽になるのです。

感情の整理ができる

人は毎日の仕事や生活、人間関係など、日々の生活では変化を求められ少なからず精神的なストレスを抱えています。

病気になると治療や将来に対する不安もあります。
ストレスを抱えすぎると自分が何をしたいのか、どうしたいのか、わからなくなってしまうことがあります。

そんな心がモヤモヤしている時にアートセラピーを行うことで、自分の感情を可視化でき、何にモヤモヤしているのか混乱しているのか、心の全体像がわかり整理しやすくなるのです。

自尊感情を高めることができる

人間の脳は、大まかに言うと右脳が感情を司り左脳が論理を司っています。

現代社会や仕事で使うのは左脳がメインであり、左脳優先となっています。
論理的に考えて説明する左脳は否定脳とも呼ばれているほどです。

ですが、アートは右脳を使うので右脳が活性化されます。
右脳は心をリラックスさせる効果があるので、心のバランスがとれやすくなり、否定的ではなくなって自尊感情を高めることができるのです。

好奇心や意欲を回復することができる

アートセラピーでは、硬い色鉛筆や鉛筆、柔らかい筆管のクレヨン、ざらついた切り絵紙、手触りの良い布、柔らかい粘土など様々な素材に直接触れます。

素材に触れることで指先から様々な刺激を受けることができるので、無意識に心に心地よい影響を与え、刺激によって好奇心や意欲が回復されるのです。

合併症や不眠症を軽減できる

長期の入院となると心は不安になりますし、ストレスを感じます。ストレスによって合併症を引き起こしたり眠りが浅くなったり、眠れなくなったりする方もいます。

アートセラピーで何らかを創造し、表現することで心を落ち着かせることが出来るのです。

また、合併症を引き起こしたり不眠症になりにくくなると言われています。

精神的苦痛が緩和される

病気の治療には身体的負担だけでなく、精神的負担や苦痛も伴います。
精神的負担や苦痛を放置しておくと、先に心がやられてしまう可能性もあります。

アートセラピーを行うことで、病気による精神的な負担や苦痛、疲労を緩和させる効果があると言われています。

がんとアートセラピーの関係性とは?

がんを患うと身体的なきつさだけでなく、どうしても精神的な不安やストレスは感じます。

治療に関する不安、生活に関する不安、将来に対する不安など、病気と闘うというのは心にも負担があるものです。

アートセラピーの効果に挙げたように、アートセラピーには感情を開放し、整理できる効果があります。病気に合わせて不安定になっていく心をケアすることで、病気と闘う心を保つのです。

また、がんを患った方の中には家族にも職場にも相談できずに1人で抱え込んでしまう、抱え込むしかない方もいます。

感情を吐き出せない、整理できないと言うのはとてもつらいことですし、どんどん負のループに入ってしまうこともあります。

そのような方にアートセラピーを受けていただくことで、自分の感情を吐き出し、感情を整理できる機会を設けてもらうことで心の健康を保ってもらうのです。

まとめ

アートセラピーは、がんの治療と直接関係無いように感じますが、心と身体は繋がっています。

心が元気でないとがんと闘っていくことはできません。

アートセラピーを通して、自分の心を解放し整理して心の健康を保ち、がんと闘っていきましょう。